Ond,Ud ウード、العود、中東で発祥した弦楽器。ペルシャ発祥のバルバトorバルバットが最初と云われております。今から2000年以上前です。アラビア語でウードとはスティック状の木。
ウードがリュートやギターのルーツ。
フレットはありません。木と骨だけで作られており、福よかな低音、中域音、綺羅びやかな高音、、、何とも言えぬ良い音色。
リーシャという撥で弾きます。トルコではミズラップorミズラブと言います。羽根のことをアラビア語でリーシャ。昔は猛禽類の羽根で弾いていました。現在は水牛の角やナイロン、プラスチック製が主流です。
弦は昔は勿論ガット弦、シルク弦。ガット弦は羊の腸で出来ております。現在はクラッシックギター弦に近い素材で製造されております。
むか~し昔のウードは弦が8本の4コース。現在は弦が11本の6コースです。
ではでは(^^)/
サラーム
アラブウード、トルコウード、イランウード
アラブウードはエジプト、イラク、シリアなどなど。トルコウードはトルコで作られたウード。サイズはトルコウードは若干小さい。
ヘッド部分とボディーの接合角度はアラブウードの方が角度がキツイです。ペグもアラブウードの方が太い。
アラブウードはボディー天板に塗装が施されてますが、トルコウードは無垢です。音色も異なります🎶
自分の好みはトルコウードかな、、、。
木材でも、かなり音色が変わります。
指板なんですが、やはり黒檀の指板が良い。硬い木の黒檀は指板の減りが少なく何年か弾いてもバズが出ず良い。ウォルナット等の指板は約2年、毎日弾いた場合、若干凹凸面ができ、バズが発生するものが多いと思われます。
自分は4本のウードを経験しましたがやはり指板は黒檀が良い。
木材、とっても大切なポイントです。
アラブ音楽、トルコ音楽ではマカームが軸となる楽曲がほとんどです。
マカームを~スケール~と捉える方もいますが、マカームはモードです。その音階(スケール)を聴いて人々が感じる雰囲気と言ったら良いでしょうか、、、例えばサスペンスドラマで崖から突き落とされそうな場面では平均律のスケールを使うならディミニッシュとか、、、。
マカームはモード。哀しみのマカーム、サバーとか喜びのマカーム、ラーストとか。
使い方は人それぞれですが、支配音や終止音を大切に演奏します。特に即興演奏タクスィームする時には重要。
マカーム、、、言葉の響きがいいよね。
自分がよく使うマカーム
Segah
Awshar
Huzam
Mustar
Bastah nikar
Bayati
Husayni
Saba zamzam
yakah
Yagah
Hijaz
Shanaz
Farahnak
Kurd
Suzidil
こんな感じでしょうか(. ❛ ᴗ ❛.)
張る弦によりウードの音色は変わります。演奏を聴いて下さってくれているお客様には、あまり変わらないと、、、思うかもしれませんが弾いている本人にはかなり違う音色に聴こえる。
色々な弦を使いましたが現在のお気に入り弦はこれ
イタリアのアクイーラのウード弦。
低音から高音までのバランスが良いし指ざわりも良い(◔‿◔)
何しろ自分のトルコウードに張った音色が大好物です。
1度これ!って決めたら、あれこれ浮気しないタイプですので(笑)
現在、早朝4時。先程までウードを弾いてました。指でね。リーシャで弾いたら近所迷惑だからさ(-。-)y-゜゜゜
ウードを弾く撥(バチ)。アラブではリーシャ、トルコではミズラップorミズラブ。
昔は水牛の角製をゴシゴシ削って使っていましたが、製品にムラが多くてイライラするので使うのをやめました。
プラスチック製のリーシャは色々と試しましたが( ´ー`)y-~~。
トルコイスタンブール製のナイロン製のミズラップがここ3年ぐらいお気に入りです。
弦にヒットしたときの音が良くチャルプマが演りやすい。
こういう物は何年か色々と試して見ないと解らないもんね。ギターのピックもまた然り。
ギターのピックは人間の爪と同じ成分で出来ているピックを使ってますが、、、リーシャもこの素材で作ってみてくれないかしらん。
多分、硬い音になるかなぁぁ。
消耗品なので、値段は安ければ安い程、アタシは喜びます(笑)
ミズラップの写真で、黒、白、半透明がありますが黒は硬め、白は柔らかめ、半透明はその中間かなぁぁ。
白のミズラップ、柔らかいのでシナリ具合は抜群ですが先っぽの消耗が早いのよ。
なかなか世の中甘くない!(笑)
今日も注文しました。今はね広島の民族楽器トーザイさんで買ってます。(•‿•)
5本で1480円だと思います。
中東の音楽には微分音が入るマカームがあります。微分音???あまり聞かないですよね。現代の平均律(12音階)、、、ピアノには無い音。
C(ド)からD(レ)の間にはC♯orD♭がありますが、CとC♯やD♭とDの間にある音。これが微分音です。
微分音といっても音名がきちんとあり、C♯よりちょい低い音はニム-ゼルクーラー。D♭よりちょい高い音はティク-ゼルクーラー、、、などなど音名があります
平均律のソラシドレミファソ
アラブ音楽では
Gヤガー
Aウシャイラーン
Bカワーシト
Cラースト
Dドガー
Eブサリク
Fジャハーラガー
Gナワー
といいます。
実際に目の前でウードを弾きながら説明すると解りやすいのですが、、、是非、六弦道場へお越しくだされ(笑)(^。^)y-.。o○
微分音が無いと中東の音楽には、なりません。勿論、微分音が無いマカームもあります。
理論は最初は難解なところが多いと感じますよね。
昔昔のアラブのウード奏者は、私達の音楽は紙なんかには書きあらわせないぜ!と言っていたそうな。譜面無用!といいますか、、、そんな感じだったらしいですよ(✯ᴗ✯)
しかし!
紙ではありませんが、シリアで楔形文字が発掘され、それを楔形文字の専門家が解析したところ、なんと楽譜らしきものだそうです。
しかも和音まで存在していた!いまから3400年前の楽譜!!!
楔形文字を五線譜に書き直してみたところ、どうも古代の讃美歌らしいです。イスラム教がまだ誕生していない時代のメソポタミア。多神教の時代です。神に捧げる音楽だったのでしょうね。
なんともロマンがありますね。はい、自分もその讃美歌を弾きました(. ❛ ᴗ ❛.)
ウードのヴァイブラートの掛け方はヴァイオリンやチェロと同じく横動き。3 4 5 6弦のラウンド弦をヴァイブラート掛けると、キュキュキュキュっと気持ち良い音が発生する。これがたまらん(. ❛ ᴗ ❛.)
白玉(二分音符、三分音符、全音符)では必ずと言っていいほどヴァイブラートを掛けますが曲のテンポに合うヴァイブラートを。
細かい音符でもヴァイブラートしながら弾く時があります。
歌心を醸し出すのにはヴァイブラートは大切ね🎵
ウード奏法は奥深い。